日本人もカジノで遊べるようにすべきか

現在日本ではカジノを合法化するかどうかの議論が行われていますが、その中で日本に設置予定のカジノで日本人が遊べるようにするのかどうかと言う議論が行われていました。
日本国内に作るリゾート計画の一環であるにもかかわらず、日本人がそこで遊べるかどうかということを議論することについて驚きを持った人も少なくありませんでした。

カジノは誰のために設置するのか？

このことからも分かるように、カジノを設置するというこのプラン自体は日本人のためのものであるとは言えない部分があります。
海外からの観光客をより多く呼ぶための1つのアトラクションとしての位置づけであると言う考え方が、何故設置の必要があるのかの議論の中心的な部分にあるというのが適切であるかもしれません。

日本人が利用できないと言う考え方が生み出された背景には、深刻なギャンブル依存症の問題などがあると言われています。
海外では自国民がカジノを制限なく利用することができないと言う法整備を行っているケースもあり、一定の形でギャンブル依存症に対する配慮が必要であると言う事は多くの人が認めているところです。

しかしながらどのように活動していくのが最も望ましいのかについては、様々な意見がありますので議論が尽きない状態であると言えるでしょう。

日本の公営ギャンブルがもたらしている問題

海外の例を見てもこの形が最適であると言うモデルがいくつか存在しているのですが、必ずしも日本人にふさわしい内容であるかどうかは判断の難しいところです。
例えば日本ではカジノが合法化される以前から公営ギャンブルとも呼ばれる競輪や競馬、競艇といった娯楽が存在しています。

これらは違法ではありませんが、どのように表現したとしても本質的にはギャンブルであるといえますし、それを否定する人はほぼいません。
これらは一定の制約のもとで運営されていますが、それでも社会的にいくつかの問題が生じているのは事実です。

この問題を軽視していないからこそ、これから作られようとしているカジノに関する議論で慎重になっている部分があると言えるのです。

日本人が利用できないとする措置を取ることに関して

しかし日本人が利用できないとする措置を取ることに関しては、メリットとデメリットの両方があると考えるべきでしょう。
もしも外国人しか利用することができない施設となった場合、日本人のギャンブル依存症発症のこれまで以上の発症を抑えることには役立つかもしれませんが、結果として観光地としての盛り上がりに欠ける施設になってしまう可能性を否定することは難しいです。

どのようなコンテンツでもそうですが、多くの人が活気を持って楽しんでいると言うことが重要なファクターとなります。
単に建物を建設するという意味で設置することが目的なのではなく、設置することによって得ることができる多くの恩恵が目的であると言える以上、適切な対応のためにはより配慮が必要であると考えるのは当然のことです。

入場の際に入場料として一定限度の料金を支払う

その様な議論の結果として、現在では誰でも自由に無制限に利用することができる施設として位置づける事は不適切であろうと言う形で意見がまとまりつつあります。
例えば入場の際に入場料として一定限度の料金を支払いハードルとする考え方や、一定期間における利用回数に上限を設けるなどいくつかの対応策が検討されています。

いずれもギャンブルにのめり込むことによる社会的な影響を未然に防ぐ効果が期待されているものであり、海外の事例を検討しながらより良い形を模索していくことになるでしょう。

まとめ

完全に利用させないと言う事はギャンブル依存症の問題のみ注力しているものであり、日本という国の観光支援策、対応策としては不十分と考えられています。
しかしながらその不安を払拭させる何かしらの対応が求められることに違いは無いのです。